2019/01/15
『のだめカンタービレ』でおなじみ二ノ宮知子先生の最新作、『七つ屋志のぶの宝石匣』
東京下町の老舗・質屋を舞台に、宝石のオーラが見える質屋の娘・志のぶ(しのぶ)とイケメン宝石外商・顕定(あきさだ)が織りなすキラッキラの人間ドラマで、さすがの面白さです。
3巻に登場したのは、名門財閥一族の嫁、古賀千里子(50)。
豪邸に住み、欲しいものなら何でも買える身分でありながら、DIYが大好きな変わり者。
ペットのぶち猫とホームセンターをこよなく愛するナチュラルマダムで、デパートの外商が訪問してきた時義父に「君もいい機会だから何か頼みなさい、宝石とか」とすすめられても「あー、じゃあ、ネコ型のドアの取っ手があったらお願いします♡」という具合で、とにかく物欲がなさそう。
そんな千里子をめぐって、ひょんなことから主人公である顕定(のだめの千秋先輩みたいなルックスとキャラ笑)とデパートの外商:江口が御用達のポジションを争うようになります。
それを見かねて千里子が提案したのは、冒頭にある通り「私にピッタリだと思う宝石を見繕ってきて」というものでした。
条件は、
◆提案するのは一つだけ
◆黄色の石の指輪
「よかったわね、あなたたち。これでどっちのセンスが上か、白黒ハッキリできるわね♡」
さあ、あなたならどういう指輪を提案しますか?
さて、この千里子ですが、
<パーソナルデザイン:ナチュラル>
<骨格タイプ:ナチュラル>のように描かれています。
日焼けした肌に洗いざらしの綿シャツ、デニムが似合うタイプです。
パーソナルカラーは勝手な想像ですが、<オータム>っぽい(笑)
また、服装に無頓着に見えて、実はいいものを身に着けていたりします。
(フレンチリネンのシャツ、イギリス王室御用達ブランドのエプロンなど…)
顕定は必死に考えます。
「普通に考えたら、大金持ちの奥様にオススメする<黄色い宝石>なら絶対アレだよな。あいつ(江口)も絶対アレ持ってくるだろうな…。でも、普通のセンスがあの奥様に通用するのか…?」
悩みに悩んで藁にもすがる思いで志のぶに「おまえだったら何を選ぶ?」と相談してみたところ、思いもよらぬ提案が…。
「いや、それはない、ない、ない!そんな石、俺がありえない!」と全否定する顕定。。
そして、いよいよプレゼン当日がやってきました。
ライバルの江口がドヤ顔で持ってきた指輪はこちら。
ファンシー・ビビッド・イエローダイヤモンド。
イエローダイヤのなかでも美しい発色の希少な石で、なんと3ct!!
「太陽のように明るい奥様にぴったりな鮮やかなイエローダイヤモンド。私どもが用意できる最高の品物を持って参りました!」
「やっぱりそう来たか…。勝てる気がしねー。」
と意気消沈しながら顕定が差し出したのは、こちらの指輪でした。
クリソベルキャッツアイ
ハニーミルクの8ct
宝石という価値性だけで見たら、イエローダイヤに比べると見劣りのする石です。
しかし、この指輪を見た途端、千里子は飛びつきました。
「これにするわ♡」
驚く男性二人。。
「金は日焼けした肌に映えるのよ!」
「それに大きなリングはしわも目立たなくていいの!」
「こういうカジュアルな服装でも似合う素敵なジュエリーを探してたの!ああ♡似合う!私、似合う~♡」
奥様の心をがっちりととらえたのでした。
◆ひとりひとりのお客様の心に寄り添うこと。
◆相手の価値観をわかって相応しい提案をすること。
イメージコンサルティングにおいてとても大切なことを教えてくれるお話でした。
この漫画、宝石のことがとても詳しく描かれていて勉強になります。
読んでいると、いつも身に着けるお守りのようなジュエリーが欲しくなります(物欲、笑)
タグ: 少女漫画, ナチュラル, 七つ屋志のぶの宝石匣, 似合うアクセサリー